の世の果てで恋を唄う少女
YU−NO


シナリオ分岐型システム最終形態


とにかくやれ、としか言い様のない作品

練り込まれた世界観と荒削りながら光るストーリー
特に似非科学好きには堪えられないおもしろさも持ち合わせている

主人公たくやは異端の考古学者を父に持つ高校生
突然の父親の事故死、そして生前の父より送られていた小包から
一枚の紙切れと奇妙な装置を受け取る

主人公の住む「境町」につたわる謎の数々
歴史とは何か?、並列世界とは何か?という
ゲームを作っていると考える様々な要素を「ゲーム」の中に織り込みながら
かつゲームシステムにまで反映している

この作品を語るときには「XENON」「DESIRE」「EVE」という
三つの作品にふれないわけにはいかない
これらの作品は皆「剣乃ひろゆき」という人物によるストーリーと
「島田(梅本) 竜」という人物の音楽からなる一連のゲームである
音楽の凄さについてここで語ることは避ける
FM音源でゲーム界最高水準の曲は兎に角聞いて感じて欲しい
ちなみに個人的にはXENONの曲が一番好きである

内容に触れてみると
「XENON」は並列世界の元になっていると思われる
「DESIRE」ではストーリー展開の手法を確立している
「EVE」でのザッピングがリフレクターの元になっているのだろう
皆ドラマティックな展開とADVというジャンルを十分に生かした
いままでに類を見ない出来映えだ
「DESIRE」、「EVE」は共にフラグ立てという足かせがついて廻ったが
「YU−NO」では「XENON」での選択肢選択方式を再び取り入れたことに加え
またA.D.M.Sという特殊な並列分岐システムを取り入れることで
フラグ立てそのものをゲームの一部にしてしまった

YU−NOは三作品のいいとこだけ取ったといえる
だがこれまた18禁というジャンルである
18歳以下では理解しづらいのも確かだが多くの人に触れて欲しい作品である
近々サターン版が出るらしい、一押しのおすすめである
XENON,DESIRE,EVEはC’s
YU−NOはエルフの販売である
やる前に「小難しいらしい」という前評判で倦厭した人もいる
そういう人はやってから死ぬこと

同類作品:XENON
同系作品:XENON,DESIRE


戻る