AT WORK
作業中
970919 Production ATARIYA
エヴァンゲリオンとその関連についてその5
5つ目の話題
「まごころを君に」について
TV26ではシンジが「僕は僕だ、だが他人が僕を形作ってるのも確かなんだ」
と云う「やっと判ったの?バカシンジ」とアスカは云い、物語は再びねじれた
劇場26では「僕を見てよ、僕を殺さないで」と云い「イヤ」とアスカは応える
そしてやはり物語はここで再びねじれてしまう
何処までが物語としての事実なのか分からない「内的世界」から共に一転
TVではアニメーションのリアルに代わり、劇場では空虚な現実に切り替わる
「空想して救われるなら悪くない」と「妄想なんて狂っている」という
全く別のテーマがそこに展開されていくのだ
24話までの「ロボットの世界を通して少年の葛藤」の物語から
テーマもずれ、物語はねじれる
「内的世界で分離不安に苦しむ人々」その中「妄想の世界」を肯定的に扱ったTV
「現実世界でエゴに裏切られる人々」その中「妄想の世界」を否定的に扱った劇場版
物語のねじれは表現したい世界を「分かりにくい」ものにするし
そういった意味ではエヴァの構成は「宜しくない」のかも知れない
でもそれでも一貫していたなにかが在って、それが好きだったわけで
だから僕は「劇場版もTV版もアレでいいのよ」って立場なのだ
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